小さな村の定食屋

Georgeおじさんがお話書いたり、グルメリポしたり、好きなことする場所

黒ネコのワルツ

ニンゲン、の間ではオレ様を夜に見ると不吉になる、なんて話があるらしい。

我々黒ネコにとって、とても不可解極まりない話だ。

腹が減れば夜でもちょっと探しに出かけることくらいあるだろうが。

隣の三毛は寝床の近くの年食ったニンゲンのメスにうまいもんもらっていやがるくせに、オレ様ときたら真っ黒ってだけで石投げられる始末だ。

夜中に目が光るから?良いチャームポイントじゃニャいか。

ニンゲンってのは同じネコでも毛の色だけで扱いを変えてきやがる。

好きで黒ネコになった訳じゃニャいんだぞ、理不尽だ。

オレ様だってそこらへんの他のネコに恋だってする、至って普通のネコだ。

公園の近くの白ネコは精悍な顔つきでカッコいいし、学校の前のぶちネコは笑顔がオレ様の心揺さぶってきやがる。

どいつこいつも、オレ様にはあんまり近寄ろうとはしないけどな、ハハッ、

ん?どうしてそんな怪訝な顔をしているのだ?オレ様だって立派な女の子だ、恋の一つや二つ位するぞ。