夏のスプリント戦線をまとめる記事も別途作る予定。
ちなみにこれを書き始めた段階で本命は決めていない、そのため文章中で何を褒めたくて何を貶したいのかバラバラになるかもしれない。
レースの概要
いきなりいつもと違う書き出しで始める。
セントウルSは京都改修の影響で回り回って阪神から中京に。阪神1200と中京1200は右回り左回りの違いはあれど、そこまで大きな差は無いと考えている。過去のコース解説はこちら。
ただ、この記事でも書いたが去年の夏の終わりに行われた中京1200mは少し異質な結果だった。
最後の2Fに注目すると、長篠SとセントウルSでペースが落ちている。この2レースは去年の9月開催、つまりこの時期の開催だった。これは特徴的である!と思っていた。
そこで今年の中京1200mのラップタイムを加えた物がこちら。最後の2Fで時計がかかる物が増えている。ちなみに全体時計は下表。
高松宮記念 | 69.2 |
シルクロードS | 68.3 |
長篠S | 68.1 |
セントウルS | 67.9 |
これらのレース映像を見ると、このペースに耐えられる馬と、耐えられない馬がいるように見える。全体的には前有利の結果になっているが、何頭かハマって差せている馬もいる。朱雀Sや鞍馬Sだと完全に差し決着だが。この4レースで差して好走した馬は以下の通り
レシステンシア、インディチャンプ、トゥラヴェスーラ
シヴァージ、リバティハイツ
・長篠S
メイショウミモザ
メイショウグロッケ
これら全ての馬において1200はベスト距離ではない。
どちらかと言えば1400~1600がベストの印象が強い。
逆に、先行して馬券になった馬はカレンモエ・ダノンスマッシュ・ミスターメロディ。強い。長篠S3着馬のシャンデリアムーンも含めると、全馬Storm Cat持ちというような共通点はある(2頭ロードカナロア産駒だが)。
参考レース
セントウルSの参考レースを色々振り返る。
サマースプリントを中心に参考レースを載せてみる。
セントウルS・高松宮記念のように前半が速く後半が遅くなっているレースで言うと、北九州記念と函館SSは近い物がある。どちらも上り坂がないためそこまで近いとは言えないのだが。
北九州記念
モズスーパーフレアが他を寄せ付けない果敢な逃げ、ではあったが小倉とモズの関係から言えばスロー気味(前半3F33.2)。結果として3番手までの前々の結果になった。4,5着は好位差しが出来たシゲルピンクルビーとレッドアンシェル、展開が向かなかったが若干時計のかかる馬場が合ってたからこその順位とも取れる。10番手以降の馬はノーチャンスである意味スプリントらしい。
前半3F33.2-後半3F35.0(前傾1.8秒)
函館SS
ビアンフェとカレンモエが飛ばしに飛ばし、他の先行馬が全滅。3着以降は後ろの方の馬がなだれ込んだ。ビアンフェとカレンモエはとにかく強かった。
前半3F32.8-後半3F34.8(前傾2.0秒)
ちなみに長篠S(前半3F33.2-後半3F34.9、前傾1.7秒)、セントウルS(前半33.0-後半3F34.9前傾1.9秒)。北九州記念、函館SS、長篠S、セントウルS全てにおいて前傾度合いが強い。特に中京は平均だと0.7秒前傾くらいなのでより先行馬には厳しくなっている。
血統
血統的な話は主にコース解説の記事にたくさん書いてある。その記事時点ではロードカナロア産駒が出走してればフルで連対しているわけだが、それを今年のレースにまで広げると
・シルクロードS・・・出走無し
・高松宮記念・・・1着 (ダノンスマッシュ )
・鞍馬S・・・4着(メイショウチタン)
・朱雀S・・・3着(シトラスノート)
・葵S・・・1着(レイハリア)
以上のように相変わらず好調である(最先着馬だけを載せた )。
とはいえ、前述の通りマイルっぽい馬が好調なので血統には拘らない方が良さそう、ロードカナロアだけ別格だと覚えておけば良い。
総合的な観点
語彙力の問題で見出しに悩む。
後半が遅くなり差しが届く・・・と書いて過去差した馬たちについて記述したが、その馬たちは阪神1400に実績があるor左回りが得意と言えそう。阪神1400と中京1200の関連性は以前から言及している。阪神1400実績がある馬と左回りが得意なスプリンターで無さそうな馬は
・シャインガーネット(ファルコンS勝ち、左回り2勝)
・ラウダシオン(シルクロードS3着、京王杯SC1着、左回り3-2-1-2)
・ベストアクター(阪急杯1着、東京1400で3勝、左回り5-1-1-5)
・メイショウチタン(阪神1400で2勝、左回り1-0-1-2)
・クリノガウディー(左回り2-1-1-7)
・ピクシーナイト(中京で2勝)
・シゲルピンクルビー(Fレビュー勝ち馬)
多い、が、面白そうなところで行くとラウダシオン、ベストアクター、ピクシーナイト、シゲルピンクルビーあたりだろうか、いや多いわ。シャインガーネットは最近不振、ベストアクターは持ち時計に不安、レシステンシアは宮記念が重馬場の恩恵とそこそこ不安はある。
逆にスプリンターでは?という話になると、ロードカナロア産駒と他のStorm Cat持ちに絞って考えても良いと思う。該当馬は
・ボンボヤージ(父ロードカナロア)
・レッドアンシェル(母父Storm Cat)
・シャンデリアムーン(母母父Storm Cat)
・ジャスティン(母母母父StormCat)
・カレンモエ(父ロードカナロア)
・メイショウチタン(父ロードカナロア)
こちらも多い。ただ、ボンボヤージは北九州記念で凡走したため、北九州記念の好走が活きそうな今回はアウト。ジャスティンは芝が合わない。
まとめ
ここからは色々理由をつけて印を打っていく。
本命は◎カレンモエ。函館SSは強かったし、ロードカナロアは中京1200がとにかく合う。そもそも何度も話題に出している長篠Sの勝ち馬はカレンモエだし、先行がねじ伏せる競馬が合う。ただ、松山がどうか。3番手くらいで素直に運んで欲しい。最初は下のラウダシオンを本命にしていたが中京1200でサンデー系を本命にするのは俺の経験が許さなかった。
対抗は○ラウダシオン。左回りに良績、1400がベストで中京1200も3着の経験。母母父がStormCat、内枠と条件は良い。シルクロードSでもそこそこ先行できたことは大きく、5,6番手で進めれば良い。万が一雨が降ったら割り引く。
単穴は▲レッドアンシェル。北九州記念は展開の割に5着。やはり夏は状態が良いのだろう。武さんもうまく乗っているし、ある程度のポジションを意識して取れれば良い。
他は△メイショウチタン。ずっと期待している馬ではあるがどうにも1200は短いらしい。血統的には1200の馬なんだが。近親ファインルージュだしなんか頑張って欲しい。
というわけで
◎カレンモエ
○ラウダシオン
▲レッドアンシェル
△メイショウチタン
他の人気馬についても多少触れておく。
・レシステンシア
阪神1400がベストな馬。高松宮記念は差して2着だが、この馬の本質は後続に脚を使わせるハイペースな逃げ。ダイワメジャー産駒だしそもそも差しは厳しいが、高松宮記念は重馬場で血統的な背景から差すことが出来たと捉えたい。
・クリノガウディー
どうにもダーティーなイメージの強いコンビで好きじゃない。それだけが理由ではない、鞍馬Sは上記のグラフにも登場しているが、後半2Fはちょっと遅くなった程度のレースで差し決着だった。本来中京1200で純粋な差し決着は起こりにくいので異質な勝ち方だったと捉えている。あと外枠
・ピクシーナイト
中京は確かに強く、前走はCBC賞で2着。ただこれは福永が上手く乗っただけ(十分すごいが)と言うイメージが強い。福永が展開を巧みに利用して着拾いを丁寧にしている、と言うような印象で、小倉1200を7枠で出走したレースにしては内を上手く進んでいた。中京1200で内がスムーズに空くことはあまり見たことないし、外枠から一気に差せるようなレースでも無いと思う。
・シゲルピンクルビー
北九州記念は上手く前々で運んでの4着。ピクシーナイトにも共通して言えることだが、モーリス産駒は時計勝負に対して強いとは思えないところがある。マイルではねじ伏せるような競馬が出来るかもしれないが1200では挑戦する側なので難しいと感じている。